学名:Cinnamomum camphora
科名:クスノキ科
抽出部位:木部
抽出方法:水蒸気蒸留法
ノート:トップノート
精油の主な成分:カンファー、1.8シネオール、ミルセン、α-ピネン など
産地:佐賀県


別名をカンファーと言い、クスノキの木部から採れる精油です。スッとしたシャープで刺激的な香りが特徴。防虫剤に使ういわゆる「樟脳」としておなじみです。

また人形や衣服の防虫剤として、またゴキブリ・ムカデ・鼠などを避ける用に、また防腐剤・花火の添加剤としても使用されています。

幹周囲10m以上の巨樹になる木も珍しくなく、日本全国でご神木として信仰の対象とされているものも多くあります。

古くから日本では樟脳の生産が盛んに行われてきました。特に九州では楠が多く自生していること、佐賀鍋島藩が樟脳の生産を推奨してきたことから日本で有数の樟脳の産地でした。

セルロイドやフィルムの原料として、防虫剤として生産が盛んに行われており、江戸時代から明治期にかけての日本の主要輸出品目でもありました。1960年代頃から合成品が普及したことで流通が殆ど無くなり樟脳工場も数が少なくなりましたが、最近では合成品にはない天然の香りの良さや快適性、安全性などでクスノキ精油や樟脳が見直されています。